慢性腸炎の食事指導箋

概念:原因の明らかでない慢性下痢を主とし、長期にわたって腹痛、腹部不快感をはじめ、
    種々の腹部症状が認められる場合を言う

食事指針の原則
1)栄養の補給に配慮を:慢性腸炎による慢性下痢は軽度のものが多く、治療期間が長期にわたるので、
  体力保持のため栄養補給に注意する
2)糖質、蛋白質を積極的に:糖質や蛋白質は一般に消化吸収が良好なため積極的に与える。
  主食は粥よりも軟飯やパンとし、よくかんで食べさせる。粥は水分のふえてよくないこともある
3)繊維の少ない食品を:繊維の多い食品は腸内細菌の作用によって発酵を起こし下痢を憎悪させる。
  野菜は繊維の少ないものを選び、よく煮て食べる
4)脂質の少ない食品を:脂質は下痢を憎悪させるので、魚、肉などの蛋白質は脂肪の少ないものを
  摂取する
5)刺激的な飲食物は避ける:冷たい飲食物、アルコール、炭酸飲料、刺激物などは腸を刺激し
  下痢を起こすので食べない

食事指針のポイント
1)一日数回の下痢と排便時の腹痛のある場合
  刺激の少ない食物とし、主食は粥またはパンとし、肉類や赤身の魚は避け、
  白身の魚など刺激の少ないものを食べる
2)一週に数回程度の下痢の場合
  主食は軟飯とし、脂肪の少ない赤身の魚や鳥肉など肉類はよいが、繊維の多い物は避ける。
  規則正しい食事摂取も大切である
3)下痢と便秘の交代、即ち交代性便秘の場合
  このような場合には、若干の不消化物の摂取により便通が調節され、苦痛が軽減されることがある
4)急性憎悪を起こした場合
  数日間は厳重な食事療法が必要である。一日ぐらいの絶食の後、流動食、半流動食、
  半固形食と順次移行する

食事区分\栄養
kcal
エネルギー
g
蛋白質
脂質
g
糖質
g
備考
全粥軟菜18007029040一日数回の下痢、軟便
米飯軟菜20007034040一週数回の下痢、軟便